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取り組んでいるプロジェクトについて紹介します.
製品や実機の運用データに基づき,その対象が持つ非線形要素を補償する補償器の設計論に取り組んでいます.
製品開発時において,ハードウェア設計とソフトウェア設計は並行して進むことが多くあります.特に制御器の設計においてはハードウェアのパラメータなどが必要となりますが,開発が並行しているためある程度見切りをつけて制御器構築を行うことがあり,途中でパラメータが変わった場合や実機のみで現れる非線形要素等への対応ができないことが多々あります.これはしばしば手戻りや開発スケジュールの遅延を招きます.
そこで,本研究では,制御設計時に想定しているモデルの応答と,実際の製品の応答を近づけるための補償器を提案し,それを実際の機体の運用データに基づいて構成することに取り組んでいます. これにより,制御設計の効率化や,製品開発サイクルを短くすることができると期待しています.
油圧システムは大出力・外力に頑健・高剛性という特徴があり,建設機械やプレス機などの大型産業機械に広く利用されています.
昨今の省人化や土木設計技術の向上に合わせ,建設機械においてはより高度な施工・自動化・遠隔操作の実現が求められてます.建機メーカにおいてICT技術と組み合わせた開発が進められており自動走行なども一部実現されています. しかしながら,掘削作業などのより複雑作業においては,油圧システムが持つ非線形性や遅れなどの特性により,自動化することが道半ばとなっています. この非線形性には,油自身の圧縮性や温度変化による粘性変化,ホースやバルブなどのコンポーネント由来のものもあり,油圧システムとは切り離せない要素となっています.
そこで本研究では,油圧システム制御の高度化・高精度化に向け,試験機やシリンダ単体での試験を通して制御器開発に取り組んでいます.
近年,建設業関連の労働者人口は減少の一途をたどっております. 一方,インフラの更新などは今後増加することが見込まれ,建設業・土木業の需要は今後もますます高まっていくことが予想されます. そのため,建設機械を自動化し,施工現場の省人化や無人化を進めることが重要な課題となっています.
本研究では特に油圧ショベルなどを対象に,より高度で効率のよい動作の実現や,自律動作の実現を目標としています. 例えば,土を掘削する作業を例にとっても,土が固いか柔らかいかで効率のよい掘方は異なってきます.そこで土の性質に合わせて最適な掘削方法を探索する手法の研究に取り組んでいます. また,探索した掘削軌道を実現するための油圧ショベルの制御系の設計や,施工時の姿勢推定技術の開発などにも取り組んでいます.